2023年5月22日の夜のこと。
それは意外な感情だった
するするすると溜飲が下がる音。家族のことのように揺さぶられた日々が、次の段階へと進む音。
はじまりは11月4日。
推しがいなくなる。
以降、半年を超える、胸が締め付けられる日々。
心臓の病気では、と、真剣にかかりつけ医に相談するシマツ。
場の空気をかっさらう 圧倒的な顔、表情とトンデモ発言。
挑むようなダンス。
首。とにかく首がすごい。
命を削る クロサギの息詰まる演技。
こんな至宝が目の前から奪われる
至福の時間が強奪される
悲劇。
推し友人は、結婚詐欺にあった気分 だと。
うまい。うますぎる。
半年は長すぎて、感情が笑いを求める
もはや喜劇 なのか
5/22 我等にとっては 運命の日。
悲しみ疲れた何百万人?が、それでも固唾を呑んで待つ、彼の最後のブログ。
パンクして繋がりにくいサイトを、目にできたのは23時すぎ。
ん?
これは。
もしや。ついに吐露した?
想定外な単語が並ぶ
・めちゃくちゃ寂しい
・目標 届かなかった
・できないと言われたら仕方がない
・他人は他人うちはうち
・自分を一番に考えて
緊張感が緩むのがわかった
唇が歪む。
そうか。言われたのか?
で それをここで言ってしまったか
仕方ない 仕方ない? そうか そうなのか?
なんだ この我に帰る感情
39度の苦しさが、みるみると平熱に戻るときの
彼は怒っていた(ようだ)
最後の最後まで
カンカンに
それに触れ、胸の支えが取れていくような
目まぐるしく回転する記憶脳
彼の今の感情を、理解したい、と焦る脳
一般人の自分事に置き換えるとは、おこがましいことこの上ないが
なぜか 会社人での体験が、脳の引き出しからボロボロ飛び出す
・誇りを持ってた本業の繁忙期、無関係のグッズ販売をノルマ化されたとき
・コロナ禍で試行錯誤して積み上げた作戦を、一瞬で書き替えられたとき
・人一倍 細部まで真剣に取り組む同僚が、契約が強制終了された時
思わず 「理不尽」 の言葉がよぎる瞬間。
辛抱が信条のサラリーマン生活で
「これは我慢しなくてもよい」 と思うことがある
そんなことが起きたのだろう。
いや、きっと 比べ物にならないぐらい、「リフジン」なことが。
それならしょうがない。
「言ってしまったのか」
そんな、微かなモヤっと感 に惑わされながらも
半年間続いた胸痛が、静まっていく深夜。まずは、双六のコマが少し進んだ。